10月1日(月)さらばマン島…
さらばマン島。朝暗いうちにレンタカーを返しに行く時、ラジオからドン・マクリーンの「アメリカン・パイ」が流れる。FMダグラスさんよ、なかなか粋な演出じゃあないか、 フェリーはイギリス本島から登って来た朝日に向かって出航。この島は引き潮の朝晩は波が静香だけど、満ち潮の日中はどっぱんどっぱんと激しく打ち寄せるらしい。昨日の海岸線の切り株セクションは、荒れ狂う波からパンしたらちょうど野崎選手が落っこっちゃって、点数的にも大変だったけど…絵になった^^;
 
   

藤秀は昨夜遅くまで原稿を書いていたとの事で、フェリーのソファーで早くもばったり。
僕は海を見ながらiPodを聞く。まずはラジオの「アメリカン・パイ」の続き。あーなんていい音楽ばかり流れてくるんだろう。そーかー、自分が好きな曲ばかり入れたからか。相手に合わせる取材が終わったので、僕にも少し自分の ペースが戻って来たようだ。
フェリーはお昼前にはリバプールに到着。予約してあるユースホステルまで歩く事にする。
タクシー代節約はいいけど、結局20分近くもかかってしかも石畳をトランクを引っ張って歩くのはかなり疲れた。時々トランクのアンダーガードが石にぶつかってガリガリいうし。
しばらく休んでから近くにあるという中華街に出動した。
帰国してから気づいたけど、石畳を走破したトランクの車輪がバーストしていて、修理に1万円もかかってしまった。タクシー代をけちった貧乏人の銭失いというオチだった。

リバプールの中華街は、通りが50メートルもない小ささにも関わらず、まるで湾岸の倉庫のようにがらんがらん。でもメニューに漢字もあるので選びやすい。ところがパイコー麺のつもりで頼んだのに,来たのは皿うどんの麺をスープに浸し、白菜と薩摩揚げのようなものを載せたものだった。藤秀の頼んだスペアリブも、一口目は行いけるかな?と思うのだが、化学調味料の味ですぐに飽きてしまう。まあ段ボールとか髪の毛醤油じゃなきゃよしとするか。
後から入って来た黒人系の人が,僕のカメラを見て「日本のテレビマンか?連絡くれ」と名刺をくれた。見るとこっちのテレビ制作プロダクションの人のようだ。

これが「パイコー麺リバプール風」。右は暇そうにナプキンを折る店員。

藤秀は宿で仕事を進めるというので、僕は軽く街探検へ。
まずイギリス最大の教会というリバプール大聖堂へ。確かに巨大でステンドグラスもきれいではあったが、現代美術とかも飾られている。ここは1900年から建築が始まって、およそ100年かけて完成させたという、ヨーロッパの教会としてはかなり新しいものなのだ。おそらくそのせいだろう、全体にすっきりしていてフランスやイタリアの教会で感じられた怨念のような雰囲気がない

リバプール大聖堂の外観。「イギリス国教会としては世界最大の偉容を誇る」というけど、イギリスにしかない宗教なんだから、その言い方はちょとずるいよな。
   

清潔感のあるきれいさは、西洋の教会には少し役不足の感じ。もっと昼メロのようなどろどろ感が欲しいというのはわがままでしょうか。

街中にも古い煉瓦作りの建物が沢山あるのだが、壁に記された年号は古くて1850年。ほとんどが20世紀のもので、やっぱりここは産業革命以降の街なんだなあ。歩いていても騒音だらけで殺伐感がある。ダグラスでは欲しいと思わなかったiPodをしてようやく少し落ち着いた。

   

   リバプールの町並みを見守るエリザベス女王(要ダイエット)

続いてビートルズ発祥のマシュー・ストリートというのがあるというので、行ってみた。
ここも路地のようなところで、わずかにジョンの銅像や「THE BEATLES」という横断幕があるくらい。彼らがデビューしたという「キャヴァーンクラブ」というパブはあったが、これは一度壊された後に再建されたものだそうだ。
「地球の歩き方」に「ビートルズグッズでは世界一!」と紹介されている店、その名も「ザ・ビートルズ・ショップ」とはす向かいの「ザ・ビートルズ・ストアに行ってみたが、Tシャツや人形ばかりで品数は少なく、しかもどれも高価。 ザ・フーやセックス・ピストルズなど他のロックバンドのものの方が多かった。
「レノンが人生の師」という義兄に無理矢理お土産を買ったら、カメラを見た店の人が「テレビの人か?何かあったら協力するから。連絡くれ」とメールアドレスを書いてよこした。店長、そしてこの街、ちょっと経営に行き詰まっています?

   
         

ビートルズ発祥の地、マシュー・ストリート。
こういう垂れ幕は、熊本でも見た覚えがある。あれは確か、水前寺清子が生まれたという商店街。

 

待ち人来たらず…?それとも職安仕事探し? (笑)

     

左はビートルズがライブをやっていたというキャバーンクラブ。(再建) 右はレノンだけバー?

 
なんだかホラー映画のような雰囲気のマリア?が空から見つめる

これが世界一の品揃えを誇るというあの「ビートルズショップ」だあ!
         でもご覧の通り客はほとんどゼロで、こりゃテーマ曲は「ヘルプ」でしょう?

そういえば今朝は6時前から起きているんだった。夕方倒れるように寝ていた藤田さんがようやく起きて来て彼も仕事を始めたけど、僕はお先にです。

   
   

古い町並みはドイツの空襲で焼けこげたまま、という感じなのに、ウーオーターフロント側はかなり再開発、再整備された模様。もしかして開発に三菱地所が入ってる?

 
         
10月2日、3日「さらばイギリス」へ、、、