9月22日(土)マン島で過ごした日

朝7時過ぎに目が覚めた。昨日まで頑張って起きていたかいがあって、これで早くも時差ぼけを乗り越えられたかな?
昨夜は宿で、まず電気製品の充電。ところが万能なはずの変換プラグがイギリスのコンセントにどうにもあわない。こりゃ困ったなあ、充電できないと取材できないぞ、と途方に暮れかかったら、3つある差し込み口を左右ではなく斜めにつないだら通電した。ああよかった。でも最初に試した日本の携帯充電器から煙が・・・!
アダプターの対応電圧を調べておいたはずが、この携帯だけ100Vオンリーだったのだ。おいおいauさん、変なところで手を抜くなよなあ。
日本の携帯はさっそく電源を切って2週間後まで温存することにする。
ほかの機材は問題なく、このようにパソコンも使えている。ただネットには今のところつながらない。

朝食は朝8時から。腕時計のアラームセットがよくわからないので、iPODとノキアでそれらしい設定をしておいたのだが、ちゃんと作動してくれた。
食堂に降りると東洋人がいたので、話しかけたらやはり日本人。「こんなところで奇遇ですね」というと「そうですか?」とつれない返事。あんまり話が弾まないので早々に切り上げたが、キングフィッシャーとかの取材できているのだそうだ。おそらく釣りの写真か何かだろう。

こちらはストーブを入れるくらいなのだが、朝一番で日本の家から「エアコンが壊れて暑くてたまらない」との電話が入る。結局大事なく直ったようでよかったけど。

 

さてダグラスの街だが、部屋が4階のせいもあって窓からの風景はハイビジョンの宣伝用の「画面ははめ込み合成です」のよう。

昨夜着いたときも港には色とりどりの明かりがつき、静かなイルミネーションでお出迎えであった。
陽が出てから改めて見ると、水がものすごくきれいな江ノ島海岸のほとりに、アルプスのホテルやマンションが並んでいる感じ。空にはカモメが飛び交い、空気はさわやかに冴えている。海は防波堤などいっさいないのに、波がまったくないのが不思議。リバプールでフェリーの波を待っていたジェットスキーもいたし、緯度の高い海には波はないの?砂浜には当然ゴミもなく、遠浅の海岸を裸足で歩く人も何人か見かけた。こりゃあ、「名曲アルバム」が何本でも作れるぞ。NHKさん、お大尽取材の100分の1の予算で10倍いいもの作るから、映像買っておくれれれ。

街を歩くと、家族連れや谷間もあらわなブロンド美人が行き交い、横断歩道を渡ろうとすると車はきっちり止まってくれる。
海岸のプロムナード通り(と言うのだそうだ)から一歩内側に入ると商店街で、老若男女で賑わっている。
ちょっと暴走しそうなアンチャンもいることはいるが、なんだか初めてとは思えない安心感のある街である。

しかしレンタカーオフィスが見つからない。フェリー乗り場のインフォメーションのおばちゃんは親切に説明してくれ電話までして調べてくれたが、オフィス自体はあるらしいものの、どうやらもう閉まっているようだ。
仕方ないので港前のレストランで食事をして宿に戻る。
レストランは日本のメイドのような女性が一人で切り盛りしていた。眼鏡もかけていてお好きな人にはたまらない?でも年齢は35は行っていると見たね(笑)。

ビールは安くてうまかったが、メインディッシュに頼んだ「ローストラム」は固くていまいち。パンも出なかった。
宿に戻るとまだ夜10時くらいだったが電気をつけっぱなしにしてばったり寝てしまった。

       
    9月23日(日)マン島で過ごした日〈その2〉 

明け方ぽたぽたという音が外から聞こえる。昨日の快晴が嘘のように去り、雨が降っていた。
B&Bで朝食。昨日はよくわからずベーコエッグだけになってしまったが,頼めばフルコースも可能なよう。たとえば卵にソーセージ、ベーコン、トマトにコーンみたいなものを食べている人もいた。
今朝はスクランブルドエッグとソーセージにしてみる。

部屋に戻ってビデオ編集。
新しいソフトはまだ何がなにやらという部分も多いが、おやこんな機能が?というのをみつけて早速使ってみる。ほかの放送とテイストが変わってしまったかな?
お昼過ぎまでにチェコ大会の編集をあげて、一休み。いやあ、ネットにつながっていないと遊びにいかないから能率のあがること。
お昼は昨日買い込んでおいたサンドイッチを食べたが、こりゃ「うえっ」というくらい不味い上に凭れるなあ。
午後になると雨も上がったので、腹ごなしもかねて昨日フェリー乗り場のおばちゃんに教えてもらったレンタカー屋を探しにいく。
朝10時半から開いているそうだから、十分だろう。
ところがこれがやはり見つからない。地図に印まで着けてもらったので間違うはずはないのだが、それらしいものが全然ない・・・
おっかしいなあ、と行ったり来たりしていたら、あれ、これか?教えてもらった店名の看板をみつけた。
しかし、これってまるでクリーニング屋の店先みたいではないか。レンタカーって、日本でもヨーロッパでも駐車場があって当たり前なのにそれがない。そーか、こっちはそうなのか。
もうひとつ驚いたのは、なんともう閉まっているではないか。10時半から開いたらしいが、日曜日は13時閉店なのだそうだ。なんとまあ。

レンタカー屋を探しながらしっかり街を見ると、昨日はきれいに映った海岸辺のホテルやレストランのいたる所に「For sale」との看板が掲げられている。あるいはすでに空き家だったり。車は次々と走ってくるが、その密度は日本の地方都市程度。昨日賑わっていた商店街も日曜日はほとんどお休みなのか、午後5時に通ると閑散として店もほとんどシャッターが降りている。
だいたいこの島の産業ってあるのだろうか?TTレースなどは有名とはいえ、年に何度かのレースで観光客を集めても限界があるだろう。
淋しい道をかなり歩いたら、車のショールームが並んでいるところがあった。NISSANの文字も。あれ?その隣にあるのはレンタカーオフィスではないですか。
ショールームもレンタカー屋も日曜日のため当然のように閉まっていたが、場所がわかってよかった。明日来てみよう。

ダグラスの街を西に東に歩き回って、少し汗もかいたので、B&Bに戻ってすぐにシャワー。勢いで着ていた服も全部洗濯した。
さてそろそろ昼のサンドイッチもこなれたかな?近くのレストランを探してみよう。でも日曜日の夜なんて、やっているのかなあ?(こんな時に営業しくなて、いつ儲けるんだろうねえ?)
と思って外に出たら,僕を呼び止める声。何かと思ったら兄ちゃんが「DVD買わないか?」だって。即座に断ったので内容は知らないけど、どうせアッチ系だろうね。そーかー、そういう方で金儲けしているのかあ。でも僕は白人の「Oh! Come on! Come on!!」なんか好みじゃないのよ。どうせ見るなら奥ゆかしいアジアンじゃないとねえ。(※^o^※)

波は非常に静か。フェリーの波が堤防に当たった波が跳ね返って十字型となる

            町のバイク屋にデ・ナシオンのポスター。ライダーは当然ランプキン。

【ここまでのイギリス旅行でわかった事】

 ・イギリスの硬貨は種類が多く色もほとんど同じ銀白色。しっかり見ても数字が入っていなかったり、いったいどれがなんだかさっぱりわからん!やたら厚い物もあり財布にかさばるかさばる。今見たらすでに10種類。マン島独自の通貨なども混ざっていて、もう何がなんやら・・・

 ・イギリスのトイレマークは、当然MenとLadiesに分かれているんだけど、どちらも表示が黒一色。日本のように黒と赤にわかれていないので、しっかり文字を読まないととんでもない事になるかも。
町の空き屋には「To Let」貸しますとの看板も多くあったが、中にはいたずらで間にiが書き込まれたものも。いざとなったらあそこで立ちションかな。

 ・イギリスは日本と同じ車が左側通行なので、道路は非常に歩きやすい。でも、本島はどうだか確認していないが、マン島では歩行者信号は車と連動していない。たとえば直進の車が青でも同方向の歩行者は赤。道を渡るためにはボタンを押して歩行者を青にしなければいけない。ボタンを押せば日本のように長く待つ事もなくすぐ青に変わるが、この後も時間が短い。ピヨッピヨッピヨッという音がしてほとんど5秒程度で赤に戻ってしまうので、どちらかというと健脚な僕でも道路を渡り切るに至らず。老人や子供はどうなるのだろう。
また信号は赤から青に変わる前にも黄色になるので、この瞬間に見切り発車が多い

 ・イギリスは飯が不味いというのは、残念ながらどうやら本当のようだ。いまだ「これはいいね」という食事にありつけず。どれを、何を食べてももさもさしているばかりで、自分が牛になったような気分である。

 ・日本人にはやっかいなチップは、それほど気にする事もないよう。未だ1回も払っていないが要求するようなそぶりもなく、どこも誰も嫌な顔はしない。ためしに一度B&Bの枕元にコインを置いて出かけてみたが、戻ってきたらベッドメイクだけしてコインはそのまま残っていた。

 ・ヨーロッパでは小さなスーパーでも必ずミネラルウオーターを売っている。2リットルのペットボトル6本セットとか時には5リットルものデブ瓶とか。でもマン島ではそういう店がほどんどない。というのも、どうやらマン島の水道水は飲めるらしいのだ。(でも万一を考えて、試す勇気はない)

 ・イギリス本島はわからないが、マン島ではオートバイは道に平行ではなく90度直角に駐輪する。そもそも駐車違反には厳しくないようで、メイン通りに止めてある車でも、タイヤに蜘蛛の巣が張っているものが2台はあった。駐車が自由なら、二輪は縦にしておけば、それだけ止められる四輪も多くなるという事なのだろう。ただし四輪が駐車していないところでは道路に平行に止めた方が邪魔にならないので、この限りではない。   

 9月24日25日「マン島鉄道、マン島ミュージアム」 へ